世界のトップレベルで常に活躍する錦織圭選手を筆頭に、西岡選手やダニエル太郎選手など世界で活躍する日本人選手が増えてきて、テレビやメディアで見る機会も多くなりました。
それと同時に日本におけるテニスプレーヤーの数も飛躍的に増えたと思います。スポーツ選手の資本は自分自身の体。プレーにはどのような筋肉が使われ、どういった筋肉を鍛えるとプレーに反映されるのか?
テニスで鍛えられる筋肉や、鍛えれば役立つ筋肉など、主に筋トレとテニスの関係についてご紹介したいと思います!
テニスで鍛えられる筋肉
「使わない筋肉なんてない!」というほど、テニスは全身を使うスポーツ。簡単に言ってしまえば、全身が鍛えられるということですね。
例えば、普段運動していない人が、友達に誘われたサークルに入ったなどの理由で軽い気持ちでテニスをすると、次の日に全身が筋肉痛になったという話をよく聞きます。それくらいテニスは全身の筋肉を使って運動しているのです。
ただし、常にMAXの状態で全身の筋肉を使って動いているわけではなく、サーブのときに使う筋肉、レシーブのときに使う筋肉など、動作によって使う筋肉の種類が違います。
例えば、サーブで力をためる動き「トロフィーポーズ」をするとき。足を曲げた姿勢をキープしているときに、太ももの前の筋肉、ふくらはぎの筋肉を使って体勢をキープしています。
さらに上半身にひねりをきかせるため、腹筋の側面である腹斜筋を使っています。ラケットを振り下ろすときには特に肩甲骨周りの筋肉を使ってサーブに速度を出し、ボールを打った後のフォロースルーでは、引き続き肩甲骨周りの筋肉を使いながら背筋で状態を起こしています。
このように一つ一つの動作に細かい筋肉の連動があり、テニスで使う筋肉を全て挙げるとなるとかなりの量になります。ただ、共通することは体のバランスを保つための動きであることです。
また、テニスでは次の動きに生かす動きをおこないます。体のバランスを保ち、次の動きに繋げやすい状態にすることにおいて一番重要なのが「体幹」です。
では、主にどういったトレーニングをしてどの筋肉を鍛えればテニスに生かすことができるのか?「体幹」を鍛えるにはどうすればいいのか? 次の項目でご紹介していきます。
鍛えればテニスに生かせる筋肉
先ほどご紹介した「体幹」の鍛え方について解説していきます。
まず体幹とは、読んで字のごとく体の幹(みき)となる部分です。姿勢を整える、体の動きを生み出す土台、全身の軸といった役割を担っています。そのため「体幹」を鍛えることで、テニスの「打つ」、「走る」といった動作に生きてくる訳です。
そして体幹は、腹筋と背筋によって保たれています。 腹筋、背筋を鍛えれば自然と体のバランスが整い、軸がぶれません。ただ、腹筋と背筋をバランスよく鍛えるというのがなかなか難しいのです。
その腹筋と背筋を同時に鍛えられる方法をご紹介します。
筋トレテレビさんから引用させていただいた「ダイアゴナル」という運動です。
四つん這いの状態から右手・左足、左手・右足とクロスになるように交互に上げます。手と足の高さが胴体と同じ高さの一直線になるよう注意しましょう。負荷を増やしたい場合は、手足を上げてキープする時間を伸ばすことが効果的です。
さらにこちらは、うちトレさんから引用させていただきました。「フロントブリッジ」という体幹トレーニングです。
プランクとも呼ばれますね。こちらも大事なことは体を一直線にすること。肘と腕を肩幅よりやや狭めに開き、目線を下に落とします。膝が曲がらないように注意してください。
上記の「フロントブリッジ」の横バージョン「サイドブリッジ」です。正面の腹筋だけでなく、側面の腹筋も鍛えることが可能です。
体を横にし、片手で体を起こした後斜めになったところでキープしてください。足がピンと伸ばせない方はまずは足を伸ばさずやってみましょう。
このように腹筋と背筋をバランスよく鍛えることで「体幹」を鍛えることができます。
テニスを上達するために必要なトレーニング
テニスが上手くなりたいなら、フットワークを鍛えましょう!
というのも、「テニスはフットワークで打つ」と言われるほど、フットワークが重要なポイントになっているのです。
プロテニスで世界的に有名な選手には、サッカー出身の選手が多いと言われています。特にマレー選手やナダル選手などがそうです。サッカーをプレーしていたことによって、フットワークの基本的な部分が鍛えられているのですね。
さて、フットワークにも様々な種類がありますので、それぞれの代表的な鍛え方をご紹介します。
まず「サイドステップ」です。こちらは反復横跳びの動きになります。
相手がサイドにボールを振ってくることを想定して、正面を見つめながらラケットを握り、反復横跳びをしましょう。折り返す前に相手に打ち返す動作をしてから折り返します。
次に「クロスオーバーステップ」です。
いかに素早くボールに追いつくか、スピードを出すためのステップになります。進行方向に対し逆の足を後ろに逃がし、出した足のつま先を進行方向に向けます。
スタートダッシュに必要なステップなので、腰をロックしないよう繰り返し練習しましょう。実践的な練習はもちろんイメージトレーニングも重要になってきます。
フットワークの種類は非常に多く、文章だけでは伝わりづらいと思いますので、錦織選手のプレーの一つ一つにどんなフットワークが盛り込まれているのか解説してくれている動画をご紹介します。
勝者のフットワーク塾さんからお借りしました。
ぜひ、トップレベルのフットワークをイメージしながら練習してみてください。
まとめ
これまで紹介させていただいたように、テニスは全身を使うスポーツであり、プレイしているだけでかなりの筋肉が鍛えられています。腕、足はもちろん腹筋や背筋、胸筋など様々です。
テニスで鍛えられる筋肉は私生活でも姿勢をよくし、体のバランスを整えてくれるものばかりですので、トレーニングを行うことで幅広く生かすことができます。ですので、ぜひ上記の「体幹」トレーニングや「フットワーク」の強化を実践していただきたいと思います。
大事なことは、体のバランスを整えて次の動きに繋げることですよ。
ラリーは一人ではできませんが、筋トレは自分一人でもできます。テニスの練習ができない日は、このようなトレーニングを行ってテニスに生かしましょう!