筋肉を作る上で欠かせない栄養素「タンパク質」。その働きは?

タンパク質の働き

筋肉をつける上で必要な栄養素「タンパク質」。筋肉の他にも、骨、臓器、血液、皮膚、毛髪など身体の多くの部分がタンパク質で作られています。

「骨ってカルシウムが大事じゃないの?皮膚や毛髪まで?」と思った方も多いのではないでしょうか?

私も最初はそうでした。しかし、タンパク質について学んでいくうちに「生きていく上で欠かせない栄養素なんだ」ということが身にしみて分かりました。

そのように、体をつくる上で最も重要な栄養素と言っても過言ではないタンパク質について勉強していきましょう。

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そもそもタンパク質とは?

タンパク質は20種類のアミノ酸が集まって構成されている

タンパク質は英語で「プロテイン(Protein)」ですが、その語源はギリシャ語の「プロティオス(Proteios)」に由来します。その意味は「第一に大切なもの、主要なもの」であり、古くからタンパク質は重要な栄養素と認識されていました。

一般的には筋トレ=タンパク質(プロテイン)といったイメージが強いですが、たとえ鍛える気がなくてもきちんと摂取しなければならない栄養素、それがタンパク質です。

そのように重要な栄養素のタンパク質ですが、体内ではアミノ酸としてやり取りされています。タンパク質は20種類のアミノ酸の分子が繋がって構成されています。

食べ物に含まれているタンパク質はそのまま吸収されるわけではなく、消火器内でアミノ酸に分解された後、必要とされる形のタンパク質に再合成されて筋肉、骨、臓器、血液、あるいはホルモンなどになり、吸収されるのです。

体は10万種類のタンパク質から構成されている

人間の体は、10万種類ものタンパク質から構成されています。

例えば筋肉以外にも、骨や皮膚を構成するコラーゲン、血液中で酸素を運ぶヘモグロビン、毛髪の主成分ケラチンなど日常生活でよく聞くようなこれらの成分も、タンパク質で構成されているのです。

したがってタンパク質をしっかり摂取しないと筋肉や骨、臓器、血液、皮膚、毛髪を健康に維持することができません。また、ホルモンがうまく機能しない、免疫力が低下するなど人間の身体に多くの影響を及ぼすことが分かっています。

体重の20%はタンパク質

男性女性で差はありますが、平均的な体脂肪率は20%前後です。

つまり体重の20%は脂肪なのですが、同じように体重の20%を占めているのがタンパク質です。平均から言うと、男性で体重が65kgなら13kg、女性で体重が50kgなら10kgはタンパク質といった計算になりますね。

タンパク質が体重の20%を占めているのは、体重の40%ほどが筋肉の重みだから。

筋肉は水分を除くとほとんどタンパク質の固まりです。その筋肉の大半は、骨と骨をつなぐ関節を動かしている骨格筋です。骨格筋はからだの全タンパク質の約半分を占めていて、間接を動かすだけではなく、体表に出ている筋肉はボディデザインを決めたりしています。

そのうえ筋肉は体脂肪よりも比重が重く、同じ重さなら体脂肪よりコンパクトなので、体脂肪が落ちて筋肉量が増えると体は引き締まります。そういった理由から、筋肉を増やして体を絞りたいのなら、その材料となるタンパク質が必要不可欠なのです。

アミノ酸のうち9種類は体内で合成できない

糖質、脂質、タンパク質の3大栄養素のうち、糖質と脂質は体内で作ることができますが、タンパク質は自由に作り出せません。

1種類でもアミノ酸が足りないとタンパク質はできないのですが、たんぱく質をつくる20種類のアミノ酸のうち9種類が体内で作ることができません。これら9種類のアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれ、毎日の食事からバランス良く取り入れないといけません。

また、その他の11種類のアミノ酸を「非必須アミノ酸」と言い、他のアミノ酸や脂質、糖質などを使って体内で合成することができます。 ですが、非必須アミノ酸も必要量を満たせない場合あるので外部からの摂取が必要となります。

・必須アミノ酸
バリン・ロイシン・イソロイシン・リジン・メチオニン・フェルアラニン・スレオニン・トリプトファン・ヒスチジン

・非必須アミノ酸
アスパラギン・アスパラギン酸・グルタミン・グルタミン酸・アラニン・アルギニン・グリシン・セリン・プロリン・システイン・チロシン

どれくらいタンパク質を取ればいいの?

最低でも体重1kg当たり1gのタンパク質を摂取

標準的な体格の人で、1日約180gのタンパク質が作られています。それに対して日本人が1日に摂取するタンパク質の量は約70g。

差し引いて100g以上足りていない計算になりますが、新陳代謝によってタンパク質がアミノ酸に分解されたものを再利用して、その差をカバーしています。

しかし、この再利用率は100%ではなく、1日に70g前後のアミノ酸は活動エネルギーとして燃焼したり尿となって排出されたりします。この不足分を埋めるためにタンパク質を摂取しないといけないのです。

タンパク質の必要量は体重や運動量によって変わり、通常だと体重1kg当たり0.8~1.0gほど。運動強度の高い人では体重1kg当たり1.4~1.8gのタンパク質の摂取が必要とされています。

体重1kg当たり2g以上のタンパク質の摂取は控える

タンパク質は多く摂るほど筋肉が大きくなるわけではありません。

後述するように、タンパク質は糖質や脂質に比べれば太りにくい栄養源ですが、それでも糖質と同じだけのエネルギーを生み出します。摂りすぎるとカロリーオーバーになるし、余ったタンパク質は脂質になって体に蓄えられてしまうのです。

また、タンパク質には窒素が含まれます。窒素はアンモニアに変わりますが、アンモニアは毒性が強いので肝臓で尿素に変換されます。尿素は腎臓から尿に混じって排泄されるので、タンパク質を過剰に摂取すると窒素を処理する肝臓と腎臓のオーバーワークとなり、内蔵に負担がかかるのです。

ボディビルダーなどは体重1kg当たり3g以上のタンパク質を摂取しているようですが、
上記のようなことから、通常は体重1kg当たり2gまでに抑えておくのが良いでしょう。

タンパク質は太りにくい

先ほども軽く触れましたが、タンパク質のカロリーの30%は自然に消費されるので他の栄養素に比べて太りにくいです。

糖質、脂質、タンパク質の3栄養素のうち糖質とタンパク質は1gで4kcal、脂質は1gで9kcalのエネルギーになります。摂取したカロリーの一部は、栄養素が分解され熱となって消費されるのですが、これを食事誘発性熱産生 (Diet Induced Thermogenesis 以下、DIT)と呼びます。DITは3大栄養素によって差があり、糖質は約6%、脂質は約4%、タンパク質は約30%と、タンパク質は消化吸収や代謝に使われる熱が多いことがわかります。

通常の食事はこれらの混合なので約10%程度になりますが、タンパク質が多い食事の場合DITは上がり、同じ摂取カロリーでも太りにくいというわけです。

筋肉が多いとDITは高く、よく噛んで食べる方がDITは高くなるといわれています。食事をした後、身体が暖かくなるのはこのDITによるものですね。

アミノ酸スコアを意識した食事を

アミノ酸スコアとは、食品のたんぱく質に含まれる必須アミノ酸のなかで最も不足している必須アミノ酸が、人間の体の必要量に対してどれくらいの割合となるかを計算した値をいいます。

なぜ最も不足している必須アミノ酸で栄養価を評価するのかというと、前述したように必要量に対して充足率が低い必須アミノ酸が一つでもあると、タンパク質はきちんと作られないからです。全ての必須アミノ酸が充足した食品のアミノ酸スコアは100になります。

タンパク質は食事から摂るのが基本で、大きく動物性タンパク質と植物性タンパク質に分かれます。積極的に食べたいのは肉類、魚介類、卵類、牛乳・乳製品などの動物性タンパク質で、ほとんどのアミノ酸スコアが100です。

植物性タンパク質では大豆、大豆製品のアミノ酸スコアが高く、特にこれまで大豆のアミノ酸スコアは低いとされてきましたが、消化吸収まで加味したアミノ酸スコアでは100であることが確認されています。

これら5つの食品群をバランス良く食べることで、必須アミノ酸を過不足なく補えるといえるでしょう。

まとめ

長々と説明してきましたが、以上がタンパク質についての解説です。生きていく上で欠かせない栄養素であることがお分かりいただけたでしょうか?

普段の食事からバランス良くタンパク質を摂取することが健康な体作りの手助けとなります。今回述べてきたように、筋肉作りに欠かせない栄養素はタンパク質ですが、同時に糖質も欠かせません。糖質は、ご飯、パンなどの主食に含まれ、筋トレだけでなく運動時のエネルギー源となります。

糖質を摂ると血糖値が上がるので、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンには筋肉にアミノ酸を運ぶ働きがあり、筋肉でのタンパク質合成を助けるのです。

このようにトレーニングと栄養補給はセットです。どちらか一方が疎かになると、理想とする体はできません。ただ食べれば良いというわけではありません。食事の内容や摂取のタイミングも重要です。

栄養をどの食品からどの組み合わせやどのタイミングで摂取すれば良いのかは、後日解説したいと思います。

以上、分かっているようで分かっていないタンパク質についての解説でした。

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